そしてレストランでも天才は殺されるのか? #天才を殺す凡人

読書
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  1. 天才は殺される
  2. 天才が殺される理由
    1. 3者は主語が違う
    2. 3者は異なる性質を持つ
    3. 1つだけ数字で測れないもの
    4. 共感を操作する編集力
  3. 自分のなかの天才を活かす方法
    1. 才能を生かすために、リミッターを外す
    2. 自分の言葉で伝えるポイント
    3. 繰り返すことの重要性
  4. レストランで天才が殺される
  5. レストランで殺される天才
    1. 料理人に求められる力
      1. ①味覚
      2. ②想像力
      3. ③俯瞰力
      4. ④体力
      5. ⑤知識
    2. 才能がある新人をどう扱うのか
      1. ①シェフより味覚が優れている
      2. ②シェフよりも想像力が優れている
      3. ③シェフよりも俯瞰力がある
      4. ④シェフよりも体力がある
      5. ⑤シェフよりも知識がある
    3. シェフが好まない新人
      1. シェフを見極める
  6. 料理人としての才能は修行したら見つけられる?
    1. 才能があれば修業不要で飲食店ができるのか
    2. 修業に必要な要素とは
    3. 才能の理解者、パトロン・オーナーに巡り合うには
    4. 料理への共感者をパトロン・オーナーにする方法
  7. これから増えていく飲食の形
    1. 従業員のモチベーション・チーム力を大切にするFrenchie
    2. 飲食業界を変えるべく、食材原価率はそこそこ、給与はしっかりのsio
    3. 「ツール」と「場」を切り分ける6curry
    4. 場所を持たない料理人「田村浩二さん」
  8. おわりに
        1. 北野唯我さんの天才を殺す凡人を読む
        2. 東京で一番おいしいsioに行ったときの記録
        3. パリで一番楽しいFrenchieに行ったときの記録
        4. 天才と支えるエリートスーパーマンあってこその破天荒フェニックスのまとめ

天才は殺される

天才が凡人に殺される、信じられますか?

 

どうやら歴史はそれを証明しています。

イエス・キリストは殺され、ヴァン・ゴッホも貧しいままで命を落としました。

天才が必ず、日の目を見られるわけではなく、多数決で殺されることもあるのです。

 

なぜ才能を殺してしまうのか、そこに踏み込んだ北野唯我さんの「天才を殺す凡人」は

組織の中で苦しむ人、なぜ会社に自らのアイデアが邪魔されるか悩むサラリーマン、

そしてキャリアに悩む料理人にもすすめたい本です。

 

詳しいこと、正確な部分は本をご参照いただくとして、

自分にとっての大きな2つの学びを紹介します。

「天才が殺される理由」「才能を見つけ、リミッターを外す」

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天才が殺される理由

https://media.swncdn.com/

独創的な天才、論理的な秀才、人の意見を気にする凡才は異なる価値の基準軸を持っています。

3者は主語が違う

天才は「世界・真理」で語ります。「それじゃあ世界を変えられない」

秀才は「善悪・論理」で語ります。「論理的に考えて、その数字では経営が成り立たない」

凡才は「共感・人」で語ります。「みんなが何て言うか聞いてみましょう」

3者は異なる性質を持つ

天才は創造性をもって革新性を発揮します。「ヤバいこと思いついちゃった」

秀才は論理にもとづいて再現性を重視します。「つまり、この場合は新規事業の縮小が定番だ」

凡才は共感性が高いです。「これ最近流行ってますよね、僕も好きなんです」

1つだけ数字で測れないもの

このうち、数字で測れないのが革新性です。

革新性には、凡人の反発「いみがわからない、気持ち悪い、常識はずれ」がつきものですが

反発があるから革新的である、という逆の論理は成立しません。

 

凡人が得意とする「多数決」をもってすれば

革新的なアイデアや、革新的な存在を殺すことは簡単です。

共感を操作する編集力

たとえばTwitterなどでも、雑誌の一部が切り取られて炎上することもありますし

テレビの放送でも、編集されて、伝えたいことと違うことが放送されたという話も聞きます。

 

共感する大衆、というのは非常に操作しやすいのかもしれません。

大義を抱えて何かを訴える前に、事実を確認しないと間違った炎上に加担することになります。

共感性とは往々にして『物語のどこを切り取るか』によって決まる。だから共感性だけを軸にして経営の意思決定をすると『間違う』。だって『浅い』から (本文より)

 

炎上案件をどう受け止めるか、なども分析しながら読み解きたいものです。

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自分のなかの天才を活かす方法

https://www.healthline.com/

みなさんにもあるんじゃないでしょうか。

寝る前やシャワーを浴びながらひらめいたアイデアを、翌朝考えたらいまいちな気がして

「やっぱやめた!」ということ。

 

この一連の流れを本の中ではこのように書いています。

君の中にいる『天才』が思いついたアイデアを、社会的な基準やロジックで『良いか悪いか』を判断するのが、秀才や。そして最後に『恥ずかしい』とか『周りからどう思われるか』と感情で判断する。結果、やっぱりやめとこう、と凡人が出てきてしまう(本文より)

つまり、思いつくということは、あなたの中にも天才がいるということ。

才能を生かすために、リミッターを外す

では、才能を生かすためにどうしたらよいか。

秀才と凡人の考えが登場する回数を減らすのがいいでしょう。

 

どのようにすればいいか、が明文化されていませんが

「自分の言葉で伝えること」「失敗を恐れず繰り返すこと」

この二つが大事だと理解しました。

 

(読んだ方で、違う!と思った方はご連絡ください)

自分の言葉で伝えるポイント

自分の言葉で伝えるには「便利な言葉」を避けましょう。

「KPI」や「合理性」のような言葉を避けて、小学生にもわかるように伝えることが大事です。

自分の原体験を語ること、包み隠さず伝えることが大事です。

繰り返すことの重要性

繰り返すことに関して、重要登場人物のケンさんは一つだけ保証しています。

もっと大事なのは、自分に配られたカードを世の中に出し続けることなんや。
そしたら一つだけ約束できることがある
/中略/
過去最高の自分に出会えること。これだけはホンマや。才能は絶対磨かれていく。
そして見たことない自分に出会える。

どんな能力も、繰り返すと向上していきますものね。

例えば海外旅行初日よりも、英語で話し続けた最終日が上手いことだってそうです。

SNSに関して思いついたことでも、挑戦を繰り返すことで質が上がります。

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レストランで天才が殺される

さて、レストラン業界は天才料理人によって成り立っているようにも思われますが

実際のところどうなのでしょう。

 

シェフよりも経理能力が高い新人が入って、原価に関して突っ込んだ質問をしたらどうでしょう。

お店のシェフが、新しい才能を喜ぶこともあるでしょうが、疎んじるお店も多いです。

 

なぜなら、トップがトップでいなければ調理場という戦場は守れないから。

レストラン業界での天才について考えてみましょう。

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レストランで殺される天才

http://blogs.sydneylivingmuseums.com.au

料理人に求められる力

日本とフランスを合わせて10年以上レストランで働いた自分の実感では、

料理人には、味覚・想像力・俯瞰力・体力・知識の5要素が求められます。

①味覚

味を判断すること、味をどれくらいの細かさで把握することは必要な能力です。

野菜や肉には個体差があるので、同じ味に仕上げるには味覚の正確さが求められます。

②想像力

味覚と知識を生かすのが想像力です。

この肉にこの野菜を合わせると美味しいだろう、あの味にするには砂糖が必要だろう、など、

想像することはとても大事なキーです。

③俯瞰力

料理は一人では完結せず、お客さんとサービスの人、そして厨房にいる仲間と仕上げます。

誰がどのように動いているか、など鳥の目で見渡すことも重要です。

④体力

言わずと知れた、長時間・高い集中力が求められる職場です。

体力がないと朝の仕込みから昼・夜の営業までを乗り切れません。

⑤知識

味付けや盛り付けにはすべて基本があります。

どれくらいの引き出しを持っているかが、食材の活かし方につながってきます。

才能がある新人をどう扱うのか

https://easyfood.ie/

①から⑤のパターンでシェフよりも優れているときのパターンを考えてみましょう。

コミュニケーション力が高くない新人という想定です(笑)

①シェフより味覚が優れている

新「このスープ、あと一つまみ塩を入れて味を締めましょうか?」

シェフ「お前がシェフか?帰れ」

②シェフよりも想像力が優れている

新「この魚にはジャガイモの代わりにリンゴの付け合わせとかどうですか?」

シェフ「お前がシェフか?帰れ」

③シェフよりも俯瞰力がある

新「盛り付けの時、サービスとシェフが動きやすいよう自分は手前に下がろうと思います」

シェフ「それでいこう」

④シェフよりも体力がある

新「シェフ、掃除終わったので仕込み手伝わせてください」

シェフ「よし」

⑤シェフよりも知識がある

新「シェフ、先日読んだ本でサバとビーツの組み合わせがありまして」

シェフ「詳しく説明してみろ」

シェフが好まない新人

シェフとは全ての料理をデザインする人、最も味覚に正確で創造性が高く、知識がある存在です。

多くのシェフは個人に所属する味覚と創造性において、自分より優れた存在を求めていません

才能を理解し、育ててくれるシェフと出会えたらそれこそ幸運でしょう。

シェフを見極める

働く前にお店に通い、シェフのよく使う主語に注目するといいかも知れません。

 

「世界を」「社会を」「お客さんを」「君はどう思う?」と言うシェフがおすすめです。

反対に「他店と比べる・見下す」「フランス料理だから」「ミシュランでは」

という主語が多いシェフと、才能がある若手が働くと苦労することでしょう。

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料理人としての才能は修行したら見つけられる?

http://floridacater.com/

生まれた時から料理人としての才覚があった人もいるでしょう。

いま、才能が見えないと悩む人は先ほどのリミッターの外し方を思い出してください。

「自分の言葉で伝えること」「失敗を恐れず繰り返すこと」の二つです。

 

自分がどのような料理を作りたいかを小学生にわかるような言葉で整理し

教わった方法だけでなく、自分が食べたいものを作り

レシピ開発や、パーティ、レシピ動画など、料理に関してやりたいなと思ったことを試して

自分は料理とどう向き合いたいかを考えることが大事です。

 

自分がどのように料理と付き合うかを考えると、修業の方向も見えてきます。

才能があれば修業不要で飲食店ができるのか

飲食店での修業で非常にいい点は、繰り返して作業を行い習得できること。

僕は一昨年まで魚をおろすのも苦手でしたが、レストランでは毎日大量の魚や鶏をおろせたので、

今は魚も鶏も丸ごとを好んで買っています。

 

同時に、このお客さんの量だと来週の発注は何キロにしよう、などの計算にも慣れます。

先輩たちの作業から、効率性を学ぶことも得難い経験でしょう。

 

お店の合う、合わないはありますが、全工程が見られるサイズのお店で、

四季を通して勉強することは独立するに際して、必要なことだと思います。

修業に必要な要素とは

修業時期に最も大切なことは、自分がシェフになった時のイメージを磨くことです。

 

日々の仕事で自分の作業の精度を高め、休みの日のパーティ・ケータリングや

まかないで自分の料理を作る事が大切です。

 

一年を通しての食材との付き合い方を理解し、2つのパートの部門シェフを経験したら

レストランシェフという立場に踏み込んでも良いのではないでしょうか。

才能の理解者、パトロン・オーナーに巡り合うには

自分でお店を始める前に雇われてシェフをするのは大切な経験です。

でも20代でレストランのシェフとなる人は多くありません。

 

若いうちからシェフを任される人の特徴は、

一店舗に固執しないこと・お店以外に動いていることでしょうか。

 

同じお店での修業を軽んじるわけでもないですが、合わないお店だと思えばお店を移り、

ケータリングなどのチャンスにも積極的に参加して、よき理解者と出会います。

料理への共感者をパトロン・オーナーにする方法

10年ほど前に自分で広尾にお店を出そうとしたことがあります。

当時は親や親せき、知人を始めとして、何人かの人に出資を相談しました。

 

採算を取れないと判断してプロジェクトは中止しましたが

今なら僕は、みんなに協力してもらってクラウドファンディングでお店を作るでしょう。

 

お店の味・雰囲気を応援してくれる人がいるなら、

ファンを育てて、協力者になってもらえばお店を始めることも可能です。

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これから増えていく飲食の形

ほかの業種と同じく、飲食業でも、いろいろな才能の活かし方が出ています。

とにかく朝早くから夜遅くまで低賃金で働く飲食店だけではなくなっています。

 

ここの料理人ごとに、味を作り出すパートや、チームで働くこと、利益を計算すること

それぞれの才能を活かして働き方が拡がっています。

 

自分の才能のタイプによっては、レストランに限らず、働き方を考えられる時代です。

従業員のモチベーション・チーム力を大切にするFrenchie

https://www.telerama.fr/

パリで一番楽しい夜を提供してくれたのがFrenchie。

お店で働く人のモチベーションを高く保つために、従業員の数も十分ですし

毎日、営業前にはハイタッチをしていると料理人の間では話題です。

 

ワインバーや、ワインショップ、テイクアウト店などもやっているので

収益構造がしっかりしているからこそできるスタイルでしょうか。

チームが楽しいから、料理に関するアイデアも広がりそうです。

飲食業界を変えるべく、食材原価率はそこそこ、給与はしっかりのsio

レストランはご飯だけじゃない、雰囲気も含めてお金をいただいている。

だから、雰囲気や音楽への投資を大切にしているという、代々木公園のsio。

器や音楽、内装への投資はストックになるから食材原価を上げるよりも資産になります。

 

お客さんからいただいたお代は、次来てくれる時にもっと満足してもらうために預かるお金。

さらなる進歩をするためにも、調理方法はすべて共有しています、秘密のレシピはありません。

飲食業界を変えるには小さなことを言ってられない、と話す鳥羽シェフが素敵です。

 

先日インタビューで「22歳のやつには月28万払ってます」と話していましたが

これも飲食業界を変えるためでしょう。

「ツール」と「場」を切り分ける6curry

https://6curry.com/

UberEATSが普及した渋谷エリアに生まれたカレーのお店、6Curry。

ケータリングなどを含めた調理を行うセントラルキッチンは

会員制のカフェにもなっていて、ここに6Curryに出資した仲間などが集まります。

 

美味しいカレーがあるのはもちろんのこと、持ち込みの食材をみんなで楽しむことも。

 

調理場としての売上はテイクアウトなどで稼ぎながら、

会員制のサロンのような場所としても成立しているこのお店は

コミュニティデザインと料理の創造性がある料理人に向いた展開です。

 

ちなみにお店を始めるときの一部資金はクラウドファンディングです。

場所を持たない料理人「田村浩二さん」

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/

開店後にヶ月でミシュラン一つ星を取得したティルプスの元シェフ。

ティルプスが閉店してからは個人のプロジェクトで活躍されています。

ケータリング・レシピ開発・noteマガジンなどでしょうか。

 

場所を持たずに、知識を生かして自分のタイミングが合うときに料理をする。

フリーランスが増える日本では、彼のようなフリーランス料理人が増えていくでしょう。

 

ずっと自分のレストランを守る料理人、世界どこでも、自分の興味を活かして活躍する料理人。

どちらも選べる人が増えると幸せです。

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おわりに

ビジネス論には、飲食業だと通じないものも多いのは事実です。

でも、飲食業こそ選択肢を増やして、ワクワクさせるともっともっと元気になる。

 

他の職種で当たり前ではないことを、どのように叶えていくか考えると

飲食業においても「共感の神」によって天才は殺されずに済むでしょうし

そうしたら、たぶん、もっとおいしいお店が増えると思うんですよね、楽しみです。

 

うーん、お腹が空いてきました(笑)

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東京で一番おいしいsioに行ったときの記録

sio

パリで一番楽しいFrenchieに行ったときの記録

Frenchie

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