フランスと日本の違いは色々あるけれど、一番めんどくさいことの一つが銀行と不動産かも知れません。今日はそのうち、銀行をどうやって選んだら良いか、ご紹介しましょう。
フランスの銀行手数料
口座維持手数料とクレジットカード保険料
フランスで口座を持つ場合、いくつかの手数料がかかります。
口座維持手数料
Frais De Tenue De Compte(FTC)と表記されます。一定以上の金額が常に振り込まれる場合や、
初年度は不要のところもありますが、口座維持手数料が月に1~5€かかります。
クレジットカード保険料
Assurance Moyens de Paiement(AMP)と呼ばれるこの金額は銀行のキャッシュカードに対する保険です。相場は年間で2~4€くらい。カードの紛失時保険などを含んでいます。
その他の手数料
フランスでは残高が足りない場合もカードの引き落としがされる場合があります。この場合、一回につき8€かかります。(取引明細にはIncidents Fonctionnementと記載されます)また、他銀行ATMからの引き出しも一回につき1€程度かかります。
手数料引き下げの予定
2018年1月の欧州議会の決定により、年間150€くらいかかるこれらの手数料が50€に下げられる予定です。CBanque より
LCL銀行の手数料
現在、あざらし夫婦が払っているLCLの共同名義口座では二人で年間140€くらいの金額を払っています。
- 口座維持手数料4.5€/3ヶ月
- カード保険料3.75€×2人分/月
- 残高不足によるペナルティ8€/3ヶ月 (カード用の決済口座に入れ忘れた時です…)
ネットバンキングの手数料
ネットバンキングの手数料はどうでしょう。こちらも会社によりますが年間の手数料が30€。中には口座開設で160€の報奨金がついてくる銀行もあります。CBANQUEによる2018年5月の調査
手数料ではネットバンキングがお得
一般の銀行と違い、店舗を持たないため手数料は格安です。その差は通常の銀行との比べて年間100€になることもあります。
ネットバンキングの会社ってって潰れないの?
LCLのようなメガバンクと比べネットバンクは資本も小さく、不安定な印象を受けますが経営状態はどうなのか、気になりますよね。
銀行の健全さの目安:自己資本比率
自己資本比率(Capital Ratio)とは総資産額(融資や債券)に対する自己資本の占める割合のこと。
この数字は銀行の経営の安全性を見るうえで大事な目安です。詳しくはアクトデザインラボ株式会社さんのBRAVE ANSWERがわかりやすかったです。
現在は国際基準が統一されていて国際銀行業務を行う銀行は8%、国内業務の場合は4%と決められています。
日本、フランスとも一般の銀行よりも資本比率が高いネットバンクがあります。
フランスのネットバンクは上場していない企業が多くfortuneo banque と BINCK のみ業績を公開しています。
顧客満足度は?
ネット銀行で不安なのが、何かあった時のカスタマーサービスがメッセージやメールでのやり取りになること。また、お金を移動するときにエラーが発生することもあるそう。
IPSOS FRANCEという市場調査会社が実施したアンケートでは顧客満足度はネットバンクの方が高いです。一般の銀行の対応はいいかげんですからね(笑)
外出先から操作できる?
予想外の支出のため外出先で貯蓄口座から普通口座へお金を移動することもあります。
notabene business informationというサイトでiPhoneアプリや電話での対応を調査していました。
どの銀行もiPhone Androidに対応していますし土曜日にも電話対応してくれます。
おすすめの銀行は?
人によって、向いている銀行は異なります。こちらでいくつかのタイプに分けておすすめしますね。
ワーキングホリデーなど短期の渡仏
3ヶ月など短期の渡仏でも、現金以外の方法で給与をもらうには銀行口座が必要です。短期であれば、保険などに使う金額も小さいですし、日本人が対応してくれる銀行を選ぶよいでしょう。
ケッスデパーニュの方が年間の口座維持費などが安く評判も高いです。
ケッス・デパーニュ・イル・ド・フランス 日本人担当デスク
LCL銀行(ル・クレディ・リヨネ) ピラミッド支店
就労目的での長期間の渡仏
長期間滞在する場合は、ネットバンクを選択されるのも良いでしょう。渡仏してすぐ、何もわからないときは日本人窓口にお世話になり一年ほどして慣れたらネットバンクに移るというわが家のスタイルをお勧めします(笑)
フランスで使える家計簿アプリはBankinがおすすめです。