12/10にマクロン大統領がジレ・ジョーヌに対し最低賃金の引き上げなどの提案をしたものの
12/15にもデモが予定されています。
依然としてシャンゼリゼ近辺の交通は麻痺しそう。
何人かの方からTwitter上で質問頂いたので、僕が友達へアドバイスするなら、という形で
このような日の行動について、アドバイスまとめました。
デモの時、オリンピックやワールドカップ、国政選挙の時にパリに来た方はご参考に。
あくまで僕の友達に対して伝えるつもりで書くので
これに従ったら大変だった!などのご連絡にお返事はできないこと、ご了承ください。
デモのとき覚えておきたいフランス語のキーワード3選
マニフェスタシオン:manifestation
デモのことです。メトロの車内放送や、電光掲示板でもマニフェスタシオンと表示されます。
マニフェスタシオンにより駅が閉鎖することも。
グレーヴ:grêve
ストライキです。労働組合による労使交渉などの時期(10-11月に多い気がします)にバスや飛行機が欠航することもあります。こちらは急に行われることは少なく、前日には必ずわかるので帰国の日などは特に念入りに確認しましょう。
フェルメ:ferme
閉鎖のことです。駅構内の放送などで、「マニフェスタシオンによりStation Concorde(スタシオンコンコルド:コンコルド駅)がフェルメです」という放送が流れることが多いので、フェルメと聞こえたら自分の降りる駅や乗換駅の名前を言わないか確認しましょう。
このCitmapperを使って移動するとリアルタイムダイヤが表示されるのでおすすめです。
何曜日が危ない?何の日が要注意?
ジレ・ジョーヌのデモでは主に土曜日が危ないです。最近は他の曜日にデモをすることがありますが、労働組合のデモなどは人が多いわりに雰囲気がよく、タクシー・バスなどの交通機関は使えなくなりますが、ほとんど危険はありません。
追記 2019/3/16
落ち着いてきたかに見えたデモでしたが、急に盛り上がり、というか荒れてこの日は過去最悪の被害。シャンゼリゼのカフェ「Le Fouquet’s Paris/レ・フーケ」のテントが放火され、破壊・略奪行為が行われました。破壊行為は主にカッスール(破壊屋)「別名: Black Blocs/黒い塊」によるものですが、デモに参加していた人も巻き込まれて一緒に破壊行為や店舗の商品を盗んでいます。
翌週以降は警察によるシャンゼリゼでのデモ禁止通達などもあり、いくぶん落ち着きましたが、まだ予断は許さない感じ。始まったのが10月の末なのでかれこれ6か月目になります。
追記 2019/2/15
2月に入って土日ともにデモが行われる日が発生しています。
移動時、旅行時にはパリ警視庁のTwitter・ratpのサイトなど確認してください。
追記 2019/2/5
2/5の火曜日労働組合と合同デモ・労働組合によれば全国で30万人参加(内務省は13万人と発表)
パリでも1.8万(内務省発表)~3万人(労働組合発表)の参加者がいたそうです。
このデモも、バスティーユ近辺とシャンゼリゼエリアでした。
旅行の方は毎日、Twitter・旅レジなどで確認された方が安心かと思います。
追記 2019/1/19
バカンスの休暇からみんな戻った1/12から再び人数が増加傾向にあります。
1/12にはフランス全土で5万人、1/19にはこの数字を超えると見られています。
交通機関の閉鎖状況はRatpのサイトかGoogleマップ・Citymapper等でご確認ください。
1/19のデモはアンバリッド近辺からシャンゼリゼ方面です。
年中行事・祝日など
7月14日のバスティーユデイ・12/31の大晦日は
シャンゼリゼ・エッフェル塔などに人が集まるので要注意
5月1日のメーデーでも一部のデモが暴徒化、という報道もありましたので気をつけましょう。
政治系イベント
写真は2017年の大統領選挙の時期のバスティーユ広場です。
国民議会選挙・大統領選挙などの時にもデモ・集会が増えます。
次の大きな選挙は5月に行われる欧州議会選挙ですね。
2019年5月23~26日を予定されています。
オリンピックなどのスポーツイベント
サッカーのワールドカップ・UEFA欧州選手権の決勝リーグにフランスが出るときは注意です。
優勝時のシャンゼリゼはすごかったです(状写真は優勝後のシャンゼリゼ通り)。
渋谷のハロウィンどころではない人数、そして発煙筒…。
次回のサッカーUEFA欧州選手権は2020年、同年開催のオリンピックも気をつけたいですね。
パリ市内で避ける場所はシャンゼリゼだけ?
パリ市内でデモや、サッカーが優勝したときなど
人が騒ぐときに集まる場所は決まっています。
場合によってエリアが異なります。
人が集まるときに必ず避けた方がいい場所は?レピュブリック広場など
この6つのエリアは混みあうことが多いです。
騒ぐと言えば、シャンゼリゼが一番。
ここに集まる人は集団で暴れがちなので、行かない方がいいと思います。
この中で、一番安全なのはエッフェル塔近くのシャンドマルス公園。
ここは立ち入りを完全に制限できるうえ、荷物検査を行うので
ワールドカップのような盛り上がりを現地の中で味わいたいならここが一番ましです。
ガールドノー【パリ北駅】はもともとあまり治安が良くないので
騒ぎの場合は避けたいところ。
バスティーユ・ナシオン・レピュブリックの各広場も人が集まりがちです。
このエリアの近くは避けるように伝えています。
政治系の盛り上がりの時に避けた方がいい場所は?コンコルド広場など
先ほど挙げたもの以外に、避けるように伝えている場所は主に3つ。
Palais de l’Elysee 首相官邸
Concorde コンコルド広場(マリーアントワネットが処刑された場所)
Assenble nationale 国会議事堂
また、先ほどのNATION・REPUBLIQUE・BASTILLEも政治デモが集まりやすいです。
選挙などの時には注意してください。
パリ市内での移動、Uberなら確実?
さて、このような時には何で移動するのが確実でしょうか。
いくつか覚えていた方がいい事があります。
バス、メトロ、タクシー何を選べばいい?
ジレ・ジョーヌのようにパリの広範囲でデモがある場合は
メトロの駅もかなり閉鎖します。
前日に泊まるホテルやホストの人に確認をしておきましょう。
メトロ
最寄り駅が閉鎖しておらず、地下鉄や電車で移動できる場合電車も良いでしょう。
後述するRatpのTwitterを確認すると安心です。
なお、本数が少ない、緊急停止が多い、などで通常の倍以上の時間がかかることも多いです。
バス
バスは要注意です。
W杯の決勝日・バスティーユデイ(7/14)などオペラ駅から空港へのバスは運行停止でした。
平日であればバスはお勧めですが、土曜はいまいち、日曜のバスはまったく信用できません。
Uber・タクシー
Uberだったら地下鉄が止まっていても大丈夫だよね?
と思う方もいますよね。
残念ながら、地下鉄駅を封鎖するエリアは車両も通行止めのことが多いです。
上の地図は2018/7/15ワールドカップ決勝日の交通封鎖地図です。
紫が11時から、赤が15時くらいから翌朝まで封鎖されました。
ジレ・ジョーヌのデモでは、シャンゼリゼ近辺・国会議事堂近辺など
立ち入り禁止のエリアが多いです。
この立ち入り禁止は朝9時から、または12時からなどの場合もあるので
警察署のTwitterやウェブなどを見ると確実です。
少しでもデモや集会に関わるエリアへ行く人は早起きして移動しましょう。
フォローしておいた方がいいTwitterアカウント
パリから郊外に出る場合フランスのJR的交通機関SNCFはフォローしましょう。
アカウントを持っていなくても見られます。
交通封鎖、立ち入り禁止エリアなどの指定がある場合はパリ警察が告知してくれます。
(外国の大統領がくるときなどは予告なしで橋の閉鎖などもあり得ます)
パリ市内のメトロなどが停止する場合はパリ交通局。
このB線が一番マメに更新されるので、おすすめです。
パリ観光局オフィシャルTwitter。
こちらでは観光名所の閉鎖情報などお知らせしてくれます。
12/14はカタコンブや凱旋門などが閉鎖です。
入れておくべきGoogleマップの機能
Googleマップでは、現在の交通状況の確認ができます。
少し電池やパケット通信料を遣うので、電池に不安があればつけっぱなしにしなくてよいですが
こちらで状況を確認できると安心です。
①地図の右上のひし形をタップ
②交通状況をタップ
③止まれ!が並んでいるところが通行止め。
デモの日はデモ隊や警察がいる場所、事情はいろいろですが
このエリアへの立ち入りは避けた方がいいです。
催涙弾などを持ち込んでいる壊し屋(カッスール)などもいるようです。
移動日に重なってしまった場合
帰国日がデモの日、選挙などの日の場合は早めの移動(電車がいい時も)
Ⅰ時間余裕をもってUberで出れば大丈夫でしょう、ということはありません。
もし帰れなかったら、それも面白いよねと言える人だけそうして下さい。
2時間前にはつけるように、そして道路を使わない移動がおすすめです。
多少遠回りでも、メトロとRERなどの交通で移動。
もしくは朝一番のUberで移動しましょう。
お金払って空港のラウンジなどでゆっくりされた方がいい旅行になります。
ホテルへ移動する日がデモ、ワールドカップなどの場合(移動は午前中)
この場合もあさイチの移動が鉄則です。
泊まる先のホテルには、何時にチェックインできるかの確認が必要です。
もし、部屋の準備ができていなくても、ロビーで待つ旨を伝え
10時前には到着できるようにしたいところです。
多くのデモは12時から始まるので、それを過ぎると移動が危険なエリアもあります。
なお、パリのデモが静まるのは午後9時くらいのことが多いです。
お腹がすくと思うので、前日にワインとチーズ・プリングルス・生ハムなどを買い込んで
部屋で酔いつぶれる日にされるといい思い出になると思います。
万が一ホテルが危険なエリアにある場合は?
前述の通り、あさイチで移動してください。
そして、デモの日には外に出ないで済む準備をされる方が良いでしょう。
前回12/8だとデリバリーサービスのDeliverooは機能していたので、
お腹がすいたら、そちらを活用されるのも良いでしょう。
12/15に閉鎖されるのはどの駅?どの美術館?
閉鎖駅・観光名所の一覧
下記の駅は朝から閉鎖を予定しています。
1番線:Tuileries, Concorde, Champs Elysées Clemenceau, Franklin D. Roosevelt, George V, Charles de Gaulle Etoile, Argentine, Louvre-Rivoli, Palais Royal-Musée du Louvre, Hôtel de Ville, Saint-Paul, Bastille
2番線:Ternes, Victor Hugo, Charles de Gaulle Etoile
3番線:Havre Caumartin, Opéra
4番線:Saint-Michel
5番線:Bastille
6番線:Charles de Gaulle Etoile, Kléber, Boissière, Trocadéro
7番線:Palais Royal-Musée du Louvre, Pyramides, Chaussée d’Antin – La Fayette, Opéra
8番線:Concorde, Madeleine, Opéra, Bastille, La Tour Maubourg, Invalides, Ecole Militaire
9番線:Franklin D. Roosevelt, Trocadéro, Miromesnil, Saint-Philippe du Roule, Saint-Augustin, Havre-Caumartin, Chaussée d’Antin – La Fayette, Iéna, Alma Marceau
11番線:Hôtel de Ville
12番線:Assemblée Nationale, Madeleine, Solférino, Rue du Bac
13番線:Champs Elysées Clemenceau, Miromesnil, Saint-François Xavier, Varenne, Invalides
14番線:Madeleine, Pyramides
RER A線:Charles de Gaulle Etoile, Auber
RER B線:Saint-Michel Notre Dame
RER C線:Invalides, Saint-Michel Notre Dame, Musée d’Orsay, Champs de Mars-Tour Eiffel, Kennedy-Radio France, Boulainvilliers, Avenue Henri Martin, Avenue Foch, Porte Maillot, Pont de l’Alma
閉鎖予定の観光名所など
主に交通閉鎖エリアにある美術館を中心に臨時閉館予定です。
・凱旋門、パンテオン、コンシェルジュリー
・サント・シャペル、パレ・ドゥ・ラ・デクヴェルト
・プチ・パレ、グラン・パレ、パレ・ロワイヤル
・パリ市立近代美術館、ロダン美術館
・人類博物館、ヴィクトル・ユーゴー記念館
・カタコンブ、工芸技術博物館
・パリ観光局ルーヴル・リヴォリ支店
通常営業の観光名所など
ボンマルシェ・ギャラリーラファイエット
ルーヴル美術館・エッフェル塔などは通常営業の予定です。
エッフェル塔は最寄り駅が閉鎖しているため、1駅ほど歩くことになります。
とは言いますが、大丈夫
色々不便がありますが、それは外国だからしょうがないことだと思います。
日本のようにきれいではありませんし、人々が不満を抱えている普通の大都市です。
パリにいらしたみなさんが、いい時間を過ごせるよう祈っております。
ジレジョーヌについて詳しくまとめた記事もぜひどうぞ
デモが激しかった12月のパリは危険だった?
12月の「Gilets jaunes」をパリ在住の日本人から見て