ということで調べてみました。
こちらが今朝のマルシェの鶏コーナーです。
一番左、赤いR(Label Rouge)がついた鳥から順に
農場育ちのホロホロ鳥、ブレス鶏(首に羽毛がついています)
100日飼育の鶏、農場育ちの鶏と書かれています。
(農場育ち:fermier)
値段はそれぞれ9.8€、16€、9.95€、8.5€/㎏です。
白・黄・黒。三色の鶏肉
また、ホロホロ鳥を除いた3種類の鶏を見ると、
脚・肌の色が三種類あるのがわかるでしょうか。
ブレス鶏が黒、100日が黄色、農場が白いです。
まずは肌の色による違いを比べてみましょう。
Label Rougeの規定に従って
それぞれの特徴を引き出し育てられた
各色の鶏の特徴がこちら。
そんなことはありませんでした。
飼料などの違いもあるため
それぞれに風味や皮の質が違います。
白・黒・黄色とそれぞれ向いた調理法があるようです。
フランスの認証制度
また、並んでいる鶏たちは色だけではなく
貼られているマークなども違います。
さて、今度はマークを見ていきましょう。
以下、それぞれのマークの説明です。
認証された鶏:Product Conformance Certification (CCP)
農務省に申請する規格であり
製品が必ずしも特別に質がいいことを保証するわけではない。
少なくとも二つの項目で区別できるもの(例えば家畜か野生種か)で
客観的かつ具体的な数値で表せる基準を持つもの。
経済・財務省のページより翻訳しました
これ以外の項目は日本語の説明があったので
フランス観光開発機構のページより引用します。
Label Rouge
1960年代に導入されたフランスの食品品質保証マーク。
生産から出荷に至るまでINAOにより厳しく管理されています。
伝統製法に則った産品について生産者組合が申請して認可を得ます。
味わいを確かめる官能検査も行い、
赤ラベルがついたものは上等、格上と認められています。
肉類、魚類などに多い印象がありますが、現在は小麦とパン、プロヴァンスハーブ、卵と家禽、果物と野菜、蜂蜜、苗木と種子、水産物の各分野にラベル・ルージュがあります。Read more at: http://jp.france.fr/ja/news/53124
ABマーク
Agriculture biologique (AB) アグリキュルチュール・ビオロジック:
有機農産物 自然や環境に配慮した有機農法による生産物。
殺虫剤など化学合成物を使用しない、輪作により土壌の再生を図る、有機肥料を利用する、
遺伝子組み換え品を使用しないなどの規定があります。
牧畜の場合では飼料は有機農産物に限られます。
「ビオ」に特化したマルシェも各地で見られます。Read more at: http://jp.france.fr/ja/news/53124
AOP(原産地統制名称)
ブレス鶏についている赤い丸のしるしはAOPのマークです。
産品の原産地を保証するもので、
気候条件、日照、土壌、植生、飼料、先祖伝来の飼育や生産法などの地域特性が
産品に反映されるという考え方です。
産品が該当する地域で正当に生産されたものであることを証明します。
フランスのAOCはおおむねAOPと見なされ、フランスのフロマージュ(=チーズ)も現在はAOP制度に組み込まれています。Read more at: http://jp.france.fr/ja/news/53124
ブレス鶏
ブレス鶏はAOPを持つフランス唯一の鶏で
年間に飼育できる数なども決められています。
ブレス鶏の中でも最も飼育期間が長い去勢鶏(シャポンと呼ばれる雄鶏)にいたっては
飼育期間も210日と非常に長くコストがかかるため
隔年で育てる生産者もいます。
フランスの鶏
このように多くの規格があるフランスの鶏。
食にこだわりを持つ国だからこそなのかもしれませんが
あまりにラベルが多く複雑になっているようにも思えます。
今日書いた一覧が
マルシェに鶏肉を買いに行くときの役に立ちますように。