ゆいちゃん、パリ何日目だっけ?1週間かぁ、そろそろ胃が疲れてくるよね(笑)
いくら食べるのが好きでも、毎日洋食はつらいよね。
オペラの方にある奏(かなで)おすすめだよ。
高すぎない*し、創作和食って感じだけど十分美味しい。お刺身も美味しかったよ!パリって不当に高い**か、美味しくない和食点が多いからね。
*高くても良かったらサンジェルマンにある円がおすすめ。吉兆出身の人も務めてて、毎営業ごとに蕎麦打ってる
**高くない選択肢としては他にもうどんの「さぬきや」と寿司の「Sushi Gourmet」
こないだ4人で夜に行ったときの会計も、ワイン2本飲んだのに1人50ユーロ行かなかったもん。
4人で頼んだおつまみ、お寿司、デザート
おろしポン酢で食べる〆鯖が美味しかったよ(12 € )。酸も強くなくって、このあたりの加減が分かるのはやっぱり日本人の板前さんだからかなぁ。フランスの味付けは強すぎるくらいがワインに合う、みたいなところあるので味濃い目が基本。
そうそう、鯖ってパリでも結構ポピュラーなのでどこでも手に入る。鯖*はフランス語で何だっけ、そうそう、maquereau(マクロ―)です、英語(mackerel)と近いよね。
*どうでもいい話だけどフランス語で「よっ!」みたいに使うÇa va ? /サヴァ?って習ったとき覚え速かったよね。なぜ鯖って(笑)
あとはマグロ納豆、土佐酢でマリネしたトマト、タコ酢、鶏のから揚げを頼んだんだけど、どれも美味しかったな。これ鮮度悪いだろ*、とか味付け間違えたり何か忘れてない?ってことがなかった。
*生魚を食べなれない人だと、鮮度が落ちてきている味や匂いに気づかないからか、ホテルの朝食ビュッフェに傷んだサーモンが並んでいることもあったよ。食べなれた人が作るって大事だなぁと実感(笑)
土佐酢マリネのトマト*は、湯剥きしたトマトを高温の土佐酢に漬け込んだだけなので、家でもできそうなんだけど、パリだと大葉が高いんだよなぁ…種の密輸しようかな(笑)マリネだけでもホームパーティで出したら喜ばれると思う。
*トマトマリネは土佐酢の材料(水6酢3みりん1醤油1だし昆布・かつお節 適量)かつお節以外を合わせて火にかけて、沸いたらかつお節加える出汁と同じ方法、粗熱取れたとこでトマト淹れて冷蔵庫に入れたらできそう。だしの素使うときも、水~醤油まで合わせて火にかけて、沸いたとこでだしの素を足せばよさそう。
ごはんもので太巻き・寿司盛り合わせ・しょうゆ漬け卵おにぎり
性格悪いから、寿司はいまいちだろ、頼まなくても良いんじゃない?とか思ってたんだけど、美味しかった(笑)握り10貫と巻物6個で28 € で美味しいってすごくない?(日本と比べるとそうでもないかもだけどさ…)
じゃんけんして、僕は鰻・赤身・タコ・かっぱ巻きをいただきました。鰻のかば焼きってなかなか食べられないのでうれしい。フランスでも鰻は食べる*んだけど、かば焼きにはしてくれないからね。
*フランスのボルドー地方では鰻(フランス語でanguille: アンギーユ)を食べる。テリーヌになって出て来たりして、赤ワインと合わせて楽しむことが多い
醤油漬け卵おにぎり(5 € )は温泉卵っぽい状態の卵が入ってる。あれかな、冷凍卵もこんな感じだったっけ?味は卵かけご飯みたい。一緒に行った友達は、会社で今晩奏に行くって話したら、このおにぎり食べた方がいいよって言われたらしい。
僕らが行ったときも、卵おにぎりは人気でなくなることあるんで、取っておきましょうか?って聞かれたもん。
あ、そうそう、マネージャーの人がフランス人なんだけど日本語ペラペラでびっくりするよ。
デザートに抹茶チーズケーキ・白ごまプリン・黒蜜ブランマンジェ
デザートも美味しかったよ。フランスのデザートってコーヒーとかデザートワインへの布石だから甘さ強いんだよね。でも、ここのデザートは程よい甘さで嬉しかったな。フランスと比べると糖質30%オフとかじゃないかな、糖質って言うか純粋に砂糖の量が少ないと思う。
抹茶の入ったチーズケーキは、抹茶の量もちょうど良くて抹茶過ぎないし、黒糖のブランマンジェもあっさりめで美味しかった。フランスだとどうしてもブランマンジェでさえも濃厚になったり、濃い味のフルーツのソースがついてきて疲れること多いんだけど、そんなこともなくて。
お酒はロワールとアルザスの白ワインを一本ずつ
お酒が安かったのが、お会計の安さに響いたと思うんだよね。ロワールのミュスカデ*とアルザスのエーデルツヴィッカー**はどちらもボトルで28ユーロ。
*「ミュスカデ:Muscadet」はフランス・ロワール川下流域で育てられる白ブドウ。結構ミネラルがあって生ガキとかの海鮮系に合わせることも多いかな。
**「エーデルツヴィッカー:Edelzwicker」はフランスのアルザスで、数種類のブドウをブレンドして作るワイン。ツヴィッカーというのが混ぜるって意味で、「高貴」って意味のエーデルを加えたワイン用語。エーデルはエーデルワイスと一緒だよね。
まぁ、日本酒もあるんだけど、久保田の千寿が140mlで8 €。0.8合で1000円越え、一人2杯飲んだら4人で64 € だもん、ちょっと高いかな。でも、パリにしてはこれも安い気がする。
和食をよく知ってるフランス人が選ぶワインだから、どちらも生魚や酢飯と飲んで美味しかった!ナチュール系のワインも多かったので、うるさいお姉さんとかと言っても大丈夫だと思うよ(笑)
雰囲気も良いし、すごく安心できるお店
フランスの和食店で揚げ物するお店って、ときどきテーブルがべたべたで嫌なんだけど、このお店はテーブルも床もトイレもきれい。内装の雰囲気は、少しキルビルっぽいというか、オリエンタルへのあこがれを感じる微妙なテイストなんだけど、不思議とまとまってるのがなんというか、ずるい(笑)
フランス人の内装とか、ファッションのセンスってなんだろうなぁ、幼いころから触れてきた量が違うのと、個性を個性として尊重されるからそれぞれの趣味が研ぎ澄まされている感じがする。
ホールの人は日本語話せる?
そう、さっき書いたホールの人は、写真のまんなか右側の男性。若く見えるけどオーナーなの、お名前はジュリアンさん。実は日仏ハーフなんだよね。お母さんが日本人、お父さんがフランス人。フランス生まれで、日本に住んだことないって言ってたけど、嘘じゃないかなってくらい日本語が上手。
ちょうど、日本語教師の友達や、フランス人の人と結婚した女の子がいたので、フランスにいる子供の日本語教育の方法、とかの話題でも盛り上がった*よ。
*日本からおばあちゃんが録画して送ってくれた「お母さんと一緒」とか見てたらしい。お父さんはほとんど日本語話せないので、お母さんがとにかく日本語で話しかけてくれてたって。話せる前からずっとインプットされてたから、自分で勉強する前に土台ができてたんじゃないかなって。
呼ぶよりも早く来てくれる(笑)
フランスって、「すみません」ってお店の人を呼ぶのはマナー違反だから、ずっと視線を送ってきてもらうんだけど、なかなか来てくれないじゃない?
もちろんこのお店でも「すみません」って呼ぶのはだめなんだけど、視線を送った瞬間に目が合ってすぐ来てくれるの。星つきのお店でもこんなサービスされたことないってくらい居心地よかったよ。
そう、だから和食で癒されたいなら行くべき、お手頃だし
4人でたくさん食べてワイン2本飲んで185ユーロ
前菜もいろいろ食べたし、日本の人が握ってくれたお寿司も、デザートも食べて気持ちよく酔える量のワインを飲んでこの値段ってお得。1人50 € 以下(46.25 € !!)だもん、満足度高い。
パリの和食店の中ではかなりおすすめ。今晩行っておいでよ(笑)
しかもジュリアンさんがめっちゃ感じいい。距離の取り方が絶妙で、ていねいなのに押しは強いというか、情熱は伝わる感じだったの。
ワインのおすすめ聞くと「これ、絶対おすすめ。美味しいですよ!」って決めてくれるから、安心しておまかせできてうれしかったな。日本って3つくらい提案してくれる人が多いんだけど、間違いない一つを教えてくれるならその方がいいもんね(笑)
11時の閉店も間延びすることなく閉店
7時からいたのに、気づけば11時になってて、ジュリアンさんの「はーい、今日はおしまいでーす」って声で時間に気づいたんだけどね、これもすごくいい。
フランスの飲食店って、ラストオーダーの時間が定められてるけど閉店時間が決まってないところ多いからスタッフの人が、帰れって言うプレッシャーかけて来たり、掃除始める人もいる(笑)
でもこのパターンだと、気持ちよく帰れるよね。なんだかとっても良かった!
週末以外なら一緒に行けるから行くなら誘ってね。
参考:シチュエーション別、使いやすさ
接待→距離が近いお客さんならあり・にぎやかなでセンスいいけど高級感はない、和食接待なら円
フランス人の友達と和食→大いにあり・日本の居酒屋のと同じレベルの料理
日本人カップルの記念日→微妙・日本人フレンチのERHとか和食なら円をすすめたい
洋食疲れして和食食べたい→大いにあり・麺類もあるので軽く済ますのも可
パリの日本人で飲み会→大いにあり・ワイン安いし、ごはんも美味しい
奏 kanade
営業時間 12:00-14:30 19:00-23:00 (日月休み)
住所 8 Rue de Ventadour, 75001 Paris
電話 01 42 60 63 65
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