フランスと日本似てるけど違う野菜・食材の使い方

フランスと日本の野菜の違いレシピ

フランスのスーパーで、マルシェで、日本と似ているけど違う食材に会ったことありませんか?

これってキュウリみたいだけどサイズ違う。スーパーで売ってるねぎが太くて固いんだけど、なにこれ。キャベツを日本と同じように使ったら硬くて食べられないんだけど、どうしたらいい?

そんな事件はわが家にもありました。今日はそれぞれの使い方解決方法、そしてフランスだからこその食材をご紹介。

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マルシェで買える食材の違いと料理するときのコツ

フランスで暮らすならマルシェに行かないともったいない。でも、マルシェで売ってる食材をどうやって使うと美味しいのか、など知りたいですよね。ちょっと違う食材・日本と同じ食材・フランスならではの食材の3つに分けてご説明していきましょう。

似ているけどちょっと違う食材たちを調理するコツ

似ている食材としては、キュウリ(Concombre)・ねぎ(Poireaux)・ナス(Aubergine)・キャベツ(Chou Vert・Chou Frisé)が挙げられます。

キュウリ Concombre

フランスのキュウリは大きくて水っぽい

フランスのキュウリはConconbre(コンコンブル)って名前。スーパーで買うと日本のキュウリの倍の長さで倍の太さ、でっかいです。

キュウリのポイントは二つ。

芯の部分は柔らかすぎでブヨブヨです。皮がけっこう固い

解決方法

キュウリを使うときは使う分だけ切ってタテに4分割して芯を外します。皮を下にして薄切りにして塩もみして使いましょう

ねぎ Poireaux

フランスのねぎと日本のねぎの違い

スーパーで普通に買えるねぎはPoireaux(ポワロー)です。日本だとリーキ・ポロねぎなんて呼ばれている高級品です。

ポタージュや、魚の付け合わせにコンソメなどでふくめ煮(ブレゼ)されてるのが多いかな。

ポワローのポイント

このねぎは硬いです。刻んで生で食べたい、タレに入れたいってときも硬くて口に残ります(笑)

解決方法

生で食べたいときは細めの水分が多そうなものを買いましょう。太いものでも、皮を二枚くらいむくと柔らかいです。白髪ねぎならふつうに水にさらして使えるし細かく切ればタレに入れても大丈夫です。

しっかりバターで炒めるとなお美味しいので、ポワローでポタージュとか作るのもおすすめです。日本と同じねぎについては記事の後半へどうぞ。

ナス Aubergine

日本とフランスの野菜の違い

ナスはフランス語でAubergine(オーベルジーヌ)とにかくでかいです。

ポイント

だいぶ大きいので、皮が固いです。そして結構あくも強め

解決方法

皮は縞々に半分くらいむいて使いましょう。縞々に向いちゃってから切ると楽です。切ってからは五分くらい水に漬けます。水がだいぶ茶色くなりますが、それがアク。

炒めるときは油をしっかり。揚げたり、多めの油で火を通すとトロッと美味しく仕上がります。

キャベツ Chou Vert・Chou Frisé

フランスと日本の野菜の違いキャベツ

スーパーで売っているキャベツは主に二種類。Chou Vert/シューヴェールという普通のキャベツとChou Frisé/シューフリゼと呼ばれるちりめんキャベツ。

ポイント

どちらのキャベツも硬いです。固くて分厚くてしっかりしてる。

解決方法

キャベツはしっかり熱を通して>食べましょう。芯の方は薄くスライスして、葉も1センチ以下の幅に切った方が美味しいです。

おすすめはちりめんキャベツを千切りにしてベーコンと一緒に炒めてコンソメを加えて煮詰める付け合わせ。やさしくて美味しいのでいくらでも食べられます。

日本と同じキャベツについては記事の後半へどうぞ。

あとは大根(Radis)・サツマイモ(PatateDouce)・イチゴ(Fraise)あたりはフランプリなどのスーパーでも売っているところが多いですね。

大根 Radis

フランスと日本の野菜の違い大根

大根はRadis(ラディ)。日本のおしゃれなお店で使われる赤いラディッシュと同じ言葉です。

ポイント

スーパーなどで売ってる大根は皮が黒いRadisNoir(ラディノワール/黒大根)。けっこう”す”が入っていることも多いです。

解決方法

まず、表面に張りがあるものを選びましょう。大根おろしにするときも、煮物にするときも皮はむいて使います。サンシャルルのマルシェやマルシェイエナなどに行くと日本と同じ大根も売ってます。

これはRadisBlanch(ラディブロン)と呼ばれています。

しし唐 売ってません

フランスと日本の野菜の違いシシトウ

スーパーやマルシェでしし唐によく似た青い唐辛子を売っています。Piment Vert(ピマンヴェール)と書いてありますね。

ポイント

これはしし唐とは全く違います麻婆豆腐をつくるなど、辛い唐辛子がほしい時に買いましょう。辛いのがほしいのに、辛くないものにぶつかることも多い(笑)のでその時は唐辛子粉を多めに入れるなど、調整してください。

とにかく辛い青唐辛子がほしい時は中華スーパーに行くと売っています。タイとかでも使われる小粒の辛い唐辛子はPimentFort(ピマンフォー/強い唐辛子)という名前で売られています。

サツマイモ PatateDouce

フランスと日本の野菜の違いサツマイモ

サツマイモはPatateDouce。甘い芋って意味ですね。日本みたいに何種類もありません。

ポイント

日本のサツマイモほど甘くはありません。そしてちょっと固いかも。

解決方法

買ってきたらまずはしばらく寝かせましょう。出来れば新聞紙で巻いて(メトロに置いてるフリーペーパーなどでOK)、二週間くらい日の当たらない涼しい場所に置いておきます。冷蔵庫に入れると低温障害をおこして悪くなっちゃうので要注意です。

食べるときも長めに加熱すると美味しいです。70℃くらいが一番でんぷんが糖に変わるので炊飯器を使って加熱するのもかんたんでいいですね。

イチゴ Fraise

フランスと日本の野菜の違いイチゴ

イチゴはFraise( フレーズ)と呼びます。けっこう年中、スペイン産のものが出回っているかな。

ポイント

味のないイチゴ、酸っぱいだけのイチゴがたくさん出ています。八百屋さんで大きな木箱で売ってるやつとか要注意

解決方法

イチゴは種類を選びましょう。5-7月くらいに出てくるGariguette(ガリゲット)とMaras de Bois(マラデボワ)という品種がおすすめ。

フランスのイチゴについて調べて記事はこちら

酸っぱいイチゴを買っちゃったら、トマトとイチゴとモッツァレラでサラダにするかコンポートにしちゃうのがおすすめです。

パリでも手に入る日本の野菜とフランス名は?

スーパーだけでは見つからないけど、マルシェなどでは見つけられる食材もあります。なんて呼ばれているか、どこで買えるかをお伝えしますね。

白菜 Chou Chinois シューシノワ

フランスと日本の野菜の違い白菜

ちょっと大きなマルシェやアジア系スーパーに行くと売っています。名前はChou Chinois/シューシノワなので中国のキャベツ、という感じですね。僕が通っていた大きなマルシェと言えば、バスティーユ・アリーグル・サンシャルルあたりでしょうか…

秋の終わりから春にかけて売っています。もし、それ以外の時期に食べたかったらKmartなどのアジアスーパーはいつでも売ってます。

Chou Pointu シュー ポワンチュ

フランスと日本の野菜の違いキャベツシューポワンチュ
©norseco.com

日本のキャベツと同じ食感のChou pointu(シューポワンチュ)は春から夏にかけての品種。品ぞろえの多いマルシェに行くと見つけられます。

Pointuはポイントという言葉と同じ語源でとんがったキャベツ、という意味です。フランスで手に入るキャベツと比べて、格段に柔らかいのでおすすめ。

大根 RadisBlanc ラディブラン

フランスと日本の野菜の違い大根

上にも書いたRadisBlanc/ラディブランは日本の大根と同じもの。白菜と同じく、Kmartなどでは年中手に入ります。

にら Ciboule de Chine シブールドゥシン

フランスと日本の野菜の違いニラ

にらはCiboule de Chine/シブールドゥシン、中国のねぎです。にらはマルシェにはほとんど並びません。

買いたいときはアジア系スーパーに行きましょう。一束4-6ユーロくらいのところも多いから、ちょっとした高級食材です。

青ネギ Ciboulette・Ciboule・Cébette シブレット・シブール・セベット

フランスと日本の野菜の違いネギ

おでんやタコ焼きにのせる青ネギはCiboulette/シブレット。これはどこでも手に入ります。熱の変化や水分に弱いのでキッチンペーパーに巻いて冷蔵庫の野菜室に保存。だいたい三日以内に使い切ってます。

ちょっと太めの青ネギはCiboule/シブールと呼ばれ、夏の時期によく出ています。

南仏ではCébetteと呼ばれるこの品種の旬は5-10月ですが、マルシェで探すと年中手に入るかも。下の写真は1月のマルシェで撮ったシブール達です。写真の左右のねぎとも、Cibouleとして売られていました。左が関西の白ネギ・右が関東の分葱と同じ感じですね。

炒飯に使ったり、蒸し鶏に使ったり、日持ちもするので使いやすい。

フランスだから食べてほしい食材

せっかくフランスにいるなら、日本じゃなかなか食べられない食材にも挑戦してほしいです。日本だと超高級食材!!ってお肉や野菜もお手ごろです。調理のコツも書いてるのでぜひ試してみて下さい。まずはキノコとフルーツ。

ジロール茸 Girolle

秋が来たらキノコを食べないともったいない。日本では高いフレンチ行かないと目にしないGirolle / ジロール茸ですが10月くらいになるとどこの八百屋でも買えます。

10・11月がいい時期なので、この時期にパリにいたら必ず食べましょう。Airbnbに泊まってたら、マルシェに行ってこれを買ってベーコンと一緒にバターで炒めて白ワインだけでも最高です。

ジロールだけでなくポルチーニ(セップ茸)やモリ―ユ(アミガサ茸)など、きのこは本当にいろんな種類がそれぞれにおいしいです!マルシェで買えるキノコの下処理はほとんど網羅したYouTubeまとめ作ったのでこちらをどうぞ

平たいモモ Pêche Plate ペッシェプラ

フランスと日本の野菜の違いペッシェプラ

5-8月のパリでは必ず食べてほしいのが平たいモモ。Pêche Plate / ペッシェプラと平たいモモとして売られています(笑)

日本だと蟠桃という品種がそっくりなのですがそれと同じなのかな。とにかく味が濃くて美味しい。

ライチ Litchi リチ

フランスと日本の野菜の違いライチ

日本だとあまり食べたことないフレッシュライチ。パリには6・7月のフランス産ライチの時期と12月・1月のアフリカ産の時期に出回ります。

アフリカ産が手ごろだから、その時期にデザートに使うレストランも多いです。ピエールエルメのイスパハン(ライチとフランボワーズとバラの組み合わせ)も有名ですね。

美味しいんですよね、いくらでも食べられる(笑)

お肉や貝類なども美味しいんです。日本だとなかなか食べられない塊肉や、モンサンミッシェルのムール貝など、楽しみな海鮮もいろいろ!

牛のかたまり肉 Cote de Boeuf コートドブッフ

フランスはとにかく牛肉が美味しいです。スーパーで買っても美味しいのに驚きます。そしてお肉屋さんで買うコートドブッフとかサガリ(オングレドブッフ)は絶品。

それぞれの焼き方のコツを解説した記事があるので家で肉焼く前の参考にどうぞ。

コートドブッフの焼き方 サガリの焼き方

とろけるA5の肉への興味がなくなりました。肉は肉の味がするかたまり肉に限ります。

鴨ロース肉 Magret de Canard マグレドキャナー

日本とフランスの食材の違い鴨ロース

鴨肉も美味しいですよね。

日本では鴨胸肉なんてレストランか、

居酒屋の薄切りにした鴨ロースくらいしか食べないけど、

スーパーでも鴨胸肉のかたまりが買えます。

Magret de Canard / マグレドキャナーは

フォアグラのために育てられた鴨の胸肉。

ぜひ塊のまま焼いて食べてみてください。

牡蠣 Huîtres ユイットル

日本とフランスの食材の違いカキ

日本の牡蠣もいいけれど、フランス・ノルマンディー地方の牡蠣もたまりません

フランスの牡蠣は少し小さくて味がギュッとしてる。日本よりもお酒がくいくいすすむ感じがします。去年の冬には鍋一杯に牡蠣を買ってきて二人で60個以上食べてました(笑)

いろいろ試した結果、合わせるのはレモンが一番、エシャロットビネガーが二番手でした。品種は日本と同じなんですよね。フランスで養殖していたか気が全滅したときに日本の牡蠣を提供して、震災後にフランスから牡蠣をいただいたという素敵なエピソードも。

ムール貝 Moule ムール

日本とフランスの食材の違いモンサンミシェル産のムール貝

日本のレストランでモンサンミッシェルのムール貝って見たことありません?

少し小ぶりで、食べ応えないじゃんと思ったものですが

最近では、こっちの方が味がしっかりして美味しいと思うようになりました(笑)

セロリ・玉ねぎなどと白ワイン蒸し煮するのが基本ですが

チョリソーを少し足すと味に複雑さが出るのでお勧めです。

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